早寿司となれ寿司について

寿司は大きく二つに大別することができて、生鮮食品主に生の魚を鮨米にのせた早寿司と、魚に塩と米を混ぜて、長期間保存することで、乳酸菌を作用させてその作用によって発酵を意図的に起こして、食品としたものがなれ寿司となっています。なれ寿司は、昔冷蔵や氷などない時代に、食品を保存する一つの知恵として発達したものでしょうが、現在では、発酵作用に伴う独特のにおいとともに食べる食品として人気があります。
なれ寿司の起源はいつ頃であるのかはわかりませんが、もともとは魚を保存しようとして、魚だけを塩漬けしていたものを、16世紀前後に発酵作用を促進させるために、米を加えるようになったと言われています。こうして、酸味のきいた魚だけを食べて、米は捨てていたのですが、もったいないということで、魚だけでなく飯も一緒に食べるようになってなれ寿司が完成したのです。
食べ方もだんだん多彩になってきて、発酵が進んでかなり酸味が加わっていても、飯粒が原形をとどめたままである状態を「なまぬれ」といって、この段階でも食べられるし、発酵が完成した魚と米が一体化した状態でも食べられるということで、昔は便利な食品であったことでしょう。
今では、和歌山県の鮎を熟成させた鮎寿司や、秋田県のハタハタを調理したハタハタ寿司などが有名になっていますが、これ以外にも各地になれ寿司を応用したものがたくさん残っています。なお、このなれ寿司をさらに変化させたものが押し寿司となっていて、これも各地に独特の押し寿司というものが残っています。
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